米格付会社ムーディーズは1日、日本国債を「Aa3」から「A1」に格下げした。格付けの見通しは「安定的」。ムーディーズはアベノミクスの効果の不確定性、財政赤字削減の目標実現の不確実性の高まりを理由に、日本国債の格下げに踏み切った。これらの脅威は、日本経済の未来を脅かすことになる。
同日発表された製造業購買担当者景気指数(PMI)も、ムーディーズの判断を裏付けた。調査会社マークイットと日本資材管理協会(JMMA)が発表したデータによると、日本の11月の製造業PMIの確報値は、10月の52.4から52に低下し、予想と速報値の52.1を下回った。
財政赤字削減、目標実現は困難に
ムーディーズは、中期的な日本国債の利回り上昇リスクが高まり、債務負担能力が低下したと判断した。政府支出の拡大により、財政赤字削減の目標は実現が難しくなっている。
安倍晋三首相は先ほど財政対策、金融刺激策、構造改革といった経済政策「アベノミクス」を実施し、日本経済を20年に及ぶデフレの泥沼から引きずり出すと宣言した。しかしムーディーズは、アベノミクスの不確実性が高まり続けていると判断した。