2014年、全業種における中国の対外投資額は1160億ドルに達し、中国企業の国外で得た利益の再投資や第三国を経由しての投資を加えると、対外投資の規模は約1400億ドル、外資導入額を200億ドル上回った。このことは、中国は2014年実質ベース対外投資の規模が外資導入の規模を抜き資本純輸出国になったことを意味する。専門家は、「このことはかなり高いレベルまで到達した開放型経済の普遍的な法則であり、中国が経済貿易大国から経済貿易強国へ躍進する上での重要な目印だ」と述べた。
近年、中国企業の対外直接投資は急成長の勢いを見せている。2002年中国の対外直接投資額は27億ドルだったが、これは2013年には1078億ドルまで拡大し、わずか12年間で41倍近く増えた。同時に、中国の対外直接投資フローは2年連続で世界3位、対外直接投資額は6600億ドルを突破し、世界11位となった。
対外投資の急成長には中国政府の経済グローバル化戦略による後押し効果があるが、中国企業の投資に対する国際市場の強いニーズ、およびある段階まで成長した中国企業が自発的に対外投資を求める内なるパワーによる要因も大きい。資本輸出の背後には、グローバル分業システムにおける中国の地位が大きく変わっていることが垣間見える。
中国の対外投資は構造的に最適化が進み、分野も広がっている。昨年、先進国に対する投資が急増し、中でも米国への投資は同23.9%増加し、欧州連合(EU)への投資は2.7倍増加した。また、サービス業への投資は同27.1%増加し、全体に占める割合は64.6%に達した。