日本の財務省が26日に発表した貿易統計データによると、2014年は日本の貿易赤字が12兆7800億円に達して、前年比11.4%増加し、3年連続で記録を更新し、過去35年間で最高となった。4年連続の貿易赤字でもある。
統計によると、14年の日本の輸入額は85兆8800億円に上り、前年比5.7%増加して過去最高を更新した。輸入増加は、11年の東日本大震災以降、原子力発電所が停止して火力発電用の燃料輸入が増加したこと、円安により燃料輸入価格が上昇したことが主な原因だ。液化天然ガスの輸入額も同11.2%増加した。14年4月の消費増税実施前の駆け込み需要も輸入の伸びを押し上げた。
輸出をみると、14年の輸出額は同4.8%増加して73兆1100億円に達し、2年連続で増加した。だが円安は期待されたほど大幅に輸出を拡大してはいない。理論上は、円安は輸出先の通貨建ての価格を押し下げるため、輸出が拡大することになる。だが12年の秋以降、円の対米ドルレートは約30%値下がりしたものの、輸出額は前回の円安周期の07年を上回ることができていない。
輸出が振るわない原因は、まず日本の製造業の空洞化にある。日本の内閣府の調査によると、輸出の主力商品は自動車、家電、関連の原材料と部品だが、現在は日本企業の70%近くが海外に工場を設立してこれらを製造し、海外の現地生産率は平均21%に上る。一部の先端製品を除き、日本の家電はほとんど海外で生産されているといってよい。
次に、輸出構造に変化が生じていることがある。電子製品の分野では「部品を輸出して、完成品を輸入する」流れがますます強まっている。テレビ、携帯電話、パーソナルコンピューター(PC)は、日本国内で供給される商品のうち輸入製品の占める割合が14年6月は50%に達し、09年の24%に比べて倍増した。14年の日本の中国からの輸入増加分の中心は携帯電話およびPCだった。