韓国紙『中央日報』は2月3日、「中国は医療サービスの黄金の市場、座視する時代は終わった」と題した記事を掲載した。要約は下記の通り。
このほど、サービスの輸出産業化を巡り白熱した議論が展開されている。特に注目されているのは、医療サービスと中国だ。医療の需要が激増する中国は、優秀な医療チームを持ちフレキシブルに医療機器を運用できる韓国にとって、まさに黄金の市場だ。世界銀行の統計データによると、2012年の計7兆3000億ドル規模の世界医療支出のうち、中国が6.1%を占め米国と日本に続き世界3位となった。その金額は約50兆ウォンで、韓国の4倍に相当する。
中国は1989年より、海外からの病院の進出を受け入れている。香港、米国、シンガポール、台湾などの国・地域の医療機関が相次いで中国に医療機関を設立し、中国民間病院市場のシェアを争奪している。米国のユナイテッドファミリー、シンガポールのParkway Healthcare、台湾の長庚記念医院、香港の東華病院などが典型的な例だ。韓国からも約20の医療機関が進出しているが、その多くがチェーン店や、病院施設の共同使用といった初歩的・受動的な段階にある。安倍晋三首相は2013年8月に健康・医療戦略推進本部を設立し、自ら本部長に就任した。医療サービス産業の海外輸出と国際化に積極的な日本と比べ、韓国は大きく遅れを取っている。
中国が外資系病院を積極的に誘致する政策を推進しており、医療先進国が正式に中国市場に進出し、中国民間病院が急成長していることなどを考えると、中国の医療サービス市場がいつまでも黄金の市場として韓国を待っていることはない。韓国は病院の海外進出に関する、体系的で力強い戦略が必要だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年2月4日