中国鉄建(中国の国有鉄道建設会社)は14日、アンゴラで建設していた「ベンゲラ鉄道」が、同日(現地時間)運行を開始したと発表した。同鉄道はタンザニアとザンビアを結ぶタンザン鉄道の建設協力に続くもので、中国が海外で手掛けた鉄道で最も長い。
アンゴラを縦断するベンゲラ鉄道は、中国鉄建20局集団が工事を請け負い、中国輸出入銀行が資金協力を行った。全長は1344キロメートル。大西洋に面したロビトから東部のルアウまで走り、隣国のコンゴとの国境まで迫る。将来はアンゴラ・ザンビア鉄道やタンザン鉄道、周辺国の鉄道と連結され、南アフリカの鉄道ネットワークの一体化も実現。また大西洋とインド洋をつなぐ国際鉄道ネットワークとして、中国が提唱する「一帯一路(海と陸のシルクロード)」とも結ばれることになる。
アンゴラは500年にわたって植民地支配を受け、内戦も27年間に及んだ歴史がある。ポルトガルは100年前に、約30年間を費やして、時速30キロのベンゲラ鉄道を建設していたが、内戦によって中断していた。2002年に国際入札が開始され、その後、中国鉄建が米国やロシアなどとの競争に勝って、ルアンダ鉄道とベンゲラ鉄道の建設を受注した。