2007年に米国の記者によって書かれた『チャイナフリー:中国製品のない1年間』は、中国製品がない生活の困難さを描いて、かつて大きな話題を呼んだ。著者は子どものおもちゃはもちろん、ケーキの上のろうそくさえ買えないと本の中で指摘した。多くの読者はこれによって中国がいかに日々の暮らしにつながっているかを感じた。それから8年、中国は当時の「世界の工場」から「世界の消費大国」へと成長。今まさに米国とならぶ、世界の“G2”となった。
しかし中国はこれで満足しているわけではない。最近では企業の競争力や政府の持続的な経済開放を通して「新中国」を打ちたてようとしている。この新しい流れをリードするのはアリババと小米である。世界最大の電子商取引企業のアリババは米国市場で世界最大のIPOに成功。
その後、アリババはシリコンバレーやインドの電子決済サービス会社に対して積極的に投資を行っている。小米は創業3年で世界の3大スマホメーカーとなった。小米が打ち出した高品質・低価格モデルの製品群は、従来の中国製品の安物イメージを大きく覆した。昨年12月、小米は米シリコンバレーのウェアラブル製品企業であるMisfitに4000万ドルを投資し、新たな分野に進出している。