▽品質を追求し消費が分化
物質的生活が徐々に豊かになり、人々の消費構造モデルも徐々に転換し、消費文化が再構築と刷新を遂げつつある。
「海外での大量購入」の背景には、質は高く価格は安い商品を求める消費者の利益追求の願いが隠れている。これには経済的意義があるだけでなく、重要な文化的意義と社会的意義が含まれている。一般の人々にとって、1キログラム300元の「ひとめぼれ」がぜいたく品であることは間違いない。高級米「ひとめぼれ」は生きるための食べ物という基本的なはたらきをするだけでなく、社会的な立場や社会的な競争を示すといった機能をもち、ある角度からみると「記号化」されたものであり、経済力と社会的地位を象徴するものになっている。新興の富裕層にとっては社会的な承認を勝ち取るための一種のツールでもある。「高いものばかり買い、正しいものは買わない」という偏った消費文化の背後には、実は新興富裕層の身分構築における迷いと混乱がみてとれる。
「海外での大量購入」という現状を転換するには、メーカーが質と安全性の防衛ラインをしっかり守り、市場の信頼を再び勝ち取り、消費文化を誘導し形成することが必要だ。「色眼鏡」を外し、「海外での大量購入」の魅力と問題を正視しなければ、消費行動がより理性的になることはあり得ない。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年3月3日