日本の野菜・果汁飲料トップメーカーのカゴメが中国大陸部市場に進出して10年目に、「戦いに敗れて退場する」羽目に陥るとは誰が想像し得ただろうか。カゴメがこのほど公式サイトで発表した商品自主回収のお知らせについて、5日に浙江省杭州市にある中国法人に連絡したところ、同法人がすでに倒産していたことを知らされた。分析によると、競争が激化する大陸部のジュース市場で、カゴメは市場のチャンスを他社より先につかまえることができず、ブランドの普及拡大でも失敗し、匯源や味全といったライバルの地元メーカーがどんどん力をつけてくる中、生き残りの機会を失ってしまったのだという。「北京商報」が伝えた。
▽大陸部の法人が倒産
商品自主回収のニュースを受けて、日本の老舗ジュースブランドのカゴメに改めて注目が集まった。同社の公式サイトによると、一部商品において乳酸菌数が法定で定められた基準値を満たしていないため、乳酸菌飲料13万2千本を自主回収することにした。対象商品は3品。乳酸菌数の不足が起きた原因は、製造工程において、攪拌が不十分だったことにより菌数のバラつきが発生し、一部商品において菌数の不足が起きてしまったことによるという。この件をめぐり、カゴメには非難の声が寄せられている。
カゴメの状況を取材するため、公式サイトに記された方法で大陸部法人の可果美(杭州)食品有限公司に連絡し、大陸部市場の関連の状況をたずねようとしたところ、応じた同社の社員に、「会社はすでに倒産していて、財務処理の段階に入っている」と知らされた。だが京東や1号店などのネットスーパーでは、今でもカゴメの各種商品を買うことができる。