◆資本外部流出、今後は好転か
2014年中頃からの人民元レートの全体状況を見ると、元安予想が強まっていたが、人民元レートは約半年に渡り全体的に強気相場を維持してきた。世界の米ドル以外の主要通貨のレートは、過去数カ月に渡り相次いで低下したが、人民元の実質実効為替レートは上昇を維持した。人民元レートはこのほど、一部の市場関係者の元安の予想を大きく覆した。
関連データによると、人民元の実質実効為替レートと名目実効為替レートは、いずれも2014年6月から安定的に上昇し、それぞれ2014年10月と9月に過去最高水準に達した。国際決済銀行が先ほど発表した最新情報によると、人民元実質実効為替レートは2015年2月に1.29%高の130.37、名目実効為替レートは0.37%高の123.58に達し、いずれも9カ月連続の上昇で記録を更新した。ここ数日の人民元スポットレートの状況をみても、元安観測が依然残る中、人民元高は続いている。アナリストは、人民元の強気相場がすでに形成され、2014年第4四半期以来の資本外部流出状況の好転が必然的になると指摘する。
FRBは上述した「忍耐強くなるべき」という文言を削除したが、経済成長率やコアCPIなどの予想値を大幅に引き下げた。これはFRBが、漸進的利上げに傾くことを意味する。華僑銀行、中国国際金融有限公司などの機関は、今後一定期間に渡る人民元レート、クロスボーダー資本流動の状況について、短・中期的に見ると、中国市場の流動性と資本外部流出に関する懸念が弱まると判断している。
「中国証券報」より2015年3月20日