三段階の目標が達成できるのか。業界によって見方は異なる。ある専門家は以下のように分析する。困難の克服方法や決済部門の思考が大切だが、これらは改革のけん引力やイノベーティブな行動力にかかっている。北京・天津・河北省をひとつの経済圏として見た場合、世界の著名な経済地域や中国の長江・珠江デルタと比べ、産業レベルにおいて大きな格差がある。発展するには多くの課題を抱え込むことになるだろう。現在、北京・天津・河北省の共同発展プロジェクトは国家重大戦略にレベルアップしている。
しかし共同発展を本当に実現したいのなら、力を合わせてイノベーティブで新しい道を切り開かなければならない。力を合わせたイノベーションの本質は、地域の共同発展の実現を目標としながら、地域のイノベーティブな要素が自由に交流できることを基礎にしつつ、それらの要素を新しく組み合わせることだ。それによって障害を乗り越え、潜在能力を発揮し、共同発展のレベルアップが図れると、同専門家は指摘する。
三段階の目標を見ると、まず重点分野を優先的に推進し、先行事例を作ることになっている。重点分野とは交通の一体化、生態環境保護、産業の協調的結合であるが、「特に交通の一体化は、北京・天津・河北省の共同発展の先行分野となる」と天津市市長の黄興国氏は述べる。交通に関して今年天津市は、北京南駅発の高速鉄道を天津の浜海新区のビジネスエリアに延伸させて天津・保定間の高速鉄道を開通させた。それ以外にも、北京・浜海新区間の第二高速鉄道や、天津・石家庄間の鉄道を計画中である。また同氏は、北京・天津・河北省の共同発展における天津市のポジションは、全国先進製造研究開発基地、国際水上運輸核心地域、金融イノベーション模範地域、改革開放先行地域にあると述べている。