中国商務部研究院は16日に、「2015年消費市場発展報告書」を発表した。同報告書によると、2015年は改革の全面的な深化によって消費の潜在力が引き出される。また自由貿易区、一帯一路(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)などの開放拡大の措置も輸入品の消費を促し、「革新駆動」や「インターネット+」などが消費のグレードアップを後押しする。全体的に見て、今年の消費の発展の勢いは、投資を大幅に上回る。
同報告書は2015年通年の社会消費財小売総額の名目伸び率を11%前後と予想した。名目伸び率は前年より低下するが、物価の影響を差し引いた実質伸び率の変化は大きくない。消費は引続き最大のGDP押し上げ要因になる。通年の消費貢献度(消費増加額のGDP増加額に占める比率)は第12次五カ年計画期間(2011−2015年)の投資貢献度を上回る流れを維持する。消費の対GDP比は、過去10年間で初めて50%を超える。
中国商務部研究院消費経済研究部副主任の趙萍氏は、「推算によると、昨年の消費の対GDP比は50%弱に達した。今年は50.5%を予想している。国民経済における最大のけん引力としての消費の地位は安泰だ。これは第12次五カ年計画綱要が設定した消費・投資・輸出の調和的なけん引という発展目標が基本的に実現され、消費駆動型の発展モデルが基本的に確立されたことを示している」と分析する。