中国人民銀行(中央銀行)は、2015年5月11日より人民元貸出基準金利を0.25%引き下げ、かつ金融機関の預金金利の上限を預金準備金利の1.3倍から1.5倍に引き上げると発表した。これは、中国政府による実体経済のさらなる活性化を促進することにおける明確なメッセージだ。
中国経済は持続的な減速の圧力に直面している。政府の行動は、社会の信頼度の最も重要な根拠となる。政府高官は、国家によるマクロ的調整の「ツールボックス」にはまだ多くのツールが残されていると繰り返し強調している。それならば今は、これを一つ一つ使用する時期が来たと言える。
この「ツールボックス」には、預金準備率、巨額の手持ち外貨、預貸率などが含まれ、最終的には国有の株や土地、税金なども調節に用いることができる。経済減速の圧力が中国の「最大の敵」とされた場合、中国にはこれを撃退する十分な能力がある。
問題は、中国には経済成長と同時に、構造調整の成果を拡大・強化する必要があることだ。中国は改革の道を歩んでおり、発展に対する認識も次第に変わっていく。