これまでさまざまな憶測がささやかれてきたBRICS開発銀行総裁が、5月11日についに明らかになった。このインドの民間銀行出身の総裁は、アジア開発銀行(ADB)の「管理のプロ」という輝かしい経歴を持つ。
インドメディアの報道によると、インド人のK.V.カマス氏がBRICS開発銀行の初代総裁として有力視されている。
今年67歳のカマス氏は、インド最高のMBAスクール、インド・アーメダバード・マネジメント研究所を卒業している。同研究所はアジアの学術界で最も評価の高いMBAスクールの一つだ。
カマス氏は1988年にADBに在職し、中国、インド、インドネシア、フィリピン、バングラデシュ、ベトナムの事業を担当した。カマス氏のADBの勤務歴は、同じく多国籍機関であるBRICS開発銀行の要職を占める基礎を固めた。
カマス氏は2011年8月11日より、インフォシス・テクノロジーズ・リミテッドの会長に就任した。同社はインド2位のITコンサルティング企業で、インド初の米国上場企業だ。本社はバンガロール。世界27カ国の56の主要都市で、10万人以上の従業員を持つ。 KEDGEビジネススクールのサプライチェーン管理の専門家、インド滞在歴の豊富な張峰氏は、「インドのICIC銀行は、中国工商銀行(ICBC)に匹敵し、多くの支店を持ち非常に成功している。インフォシスはインドのコンサルティング業界内で尊敬を集める企業だ。職務履歴にインフォシスの勤務歴があれば、人々の見る目が変わるだろう」と述べた。
張氏は、「カマス氏はトップクラスのビジネススクールを卒業しており、管理面の経験と技能を持つ、管理のプロである。金融業の管理は非常に特殊で、財務面のほか多くの社会的責任を担わなければならない。5カ国の利益のバランスをとるBRICS開発銀行の総裁に対しては、この厳しい要求が突きつけられる」と指摘した。
BRICS開発銀行総裁はインド人が就任し、5年毎に交代となる。初の理事会議長はロシア人、初の取締役会議長はブラジル人が就任。各加盟国のBRICS開発銀行における対等な権利が、これによって示されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年5月12日