▽中国経済の発展はイノベーションをより重視する方向へ
同報告書は、中国経済の成長ペースは持続的に鈍化し、2015年は6.8%、16年は6.7%になると予測する。
オーストラリアのモナシュ大学経済学部の史鶴凌教授は、「単純に数字を重視するのに比べ、報告書にある具体的な分析の内容は注目に値する。報告では、中国のGDPの伸びに対する消費の貢献が投資を上回ることがわかる。ここから中国の一般庶民の所得が増加し、消費水準がさらに高まり、消費が経済発展の牽引でますます重要な役割を果たしていることがわかる。これまでの投資によって経済成長を牽引するモデルに比べ、現在は経済発展の安定性と持続可能性が一層レベルアップしており、ここには画期的な意義がある」と話す。
シドニー工科大学オーストラリア・中国関係研究院のジェームズ・ローレンティアン副院長(専門は中国経済)は中国経済に高い信頼を寄せており、「今年の中国経済の成長率は7%に到達するか、7%にわずかのところまで迫ることになる。経済成長の新常態の下で、中国経済の発展は健全な状態にあり、サービス業の発展ペースが建築業と工業を上回り、小売産業の増加ペースも固定資産投資を上回った。中国は今、経済構造の調整を進めており、民間企業が生み出す価値が大幅に増加しており、目下の中国経済の発展は大量生産よりもイノベーションをより重視するようになった」と話す。
「人民網日本語版」2015年6月7日