世界最大の自動車市場、急成長するはずだった国で意外にも販売が伸び悩んでいる。これはフォードなどの大衆的なブランドにとって、またベンツなどの高級ブランドにとっても悪い情報だ。
世界の自動車業界は中国の西部に期待を寄せていた。より豊かな沿岸部や、製造業が発達した東部・南部よりも、西部の方が成長の潜在力を秘めているというのだ。しかし、この願いは現実とはかけ離れていた。西部は中国の経済成長の減速による深刻な影響を受けており、自動車販売台数が伸び悩んでいる。一般人は、財布の紐をきつく締めている。
データによると、今年第1四半期の西部12省の自動車販売台数は、前年同期比で約12%増に留まり、全国平均の15%を下回ったばかりか、一年前の市場とまったく異なる様相を呈した。当時の西部の伸び率は、中国のその他の地域を大きく上回っていた。
高級車の販売はさらに振るわない。データによると、四川省の今年第1四半期のベンツの新規登録台数は6.9%減(昨年は50%増)の3944台、BMWは9.1%減(昨年は36%増)の5450台となった。
発達した地域と比べ、西部の自動車販売はまだ小規模だ。しかし米国の投資アナリストは、「しかしながら、内陸部の豊かではない都市では、自動車保有台数の伸び率が全国平均を上回っている。自動車の需要はこれまで通り、沿岸部と中部で生まれる」と判断した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年6月12日