■垂直統合によるハイレベル・ハイクオリティな「物作り」
「メイド・イン・チャイナ」の台頭に伴い、中国は日本の製造構造にとって直接的な脅威となっている。日本の企業は海外生産拠点を徐々に国内回帰させる動きが加速している。特に日本の製造業の核心であるハイエンド製造はその傾向が顕著だ。しかし実のところ、日本のハイエンド製造業は「メイド・イン・チャイナ」の脅威をまだ受けてはいない。日本の多くの企業が付加価値の高い製品の生産拠点を中国に置いていないこともあり、日本企業が重点的に発展させているハイエンド製品の分野では、中国は依然として競争力に欠けている。
付加価値の高い製品の製造産業において、日本の企業は依然として「垂直統合型」のビジネスモデルを堅持している。一方では、自社開発の核心的な部品を自社の最終製品に配備して販売推進することを堅持し、もう一方では、国内で製品を完成させ、海外に生産拠点を大規模に移さないことを堅持している。
中でもセイコーエプソンは日本の企業の中でも、一貫して垂直統合型のビジネスモデルを採用してきた企業であり、あらゆる技術部品を自社で製造している。これにより、全製品の品質を全面的かつ正確にコントロールすることができる。