中国の巨大な市場に入るためのアクセスを保持するため、シリコンバレーの一部の大企業は現在、中国の科学技術産業に巨額の資金を投入している。米紙「サンノゼ・マーキュリー・ニュース」が19日伝えた(原題:中国の台本に乗じてビジネスチャンスを探すシリコンバレー)。
ここ数カ月、インテルやヒューレットパッカード、シスコシステムズなど各社は、中国本土の企業との協力や中国の基金への投資などの方式を通じて、中国への賭け金を倍増している。「中国では『乗る』か『乗らない』かの二択を迫られる」とカリフォルニア大学サンディエゴ校世界紛争・協力研究所の張太銘(Tai Ming Cheung)所長は語る。「ますます多くの企業が中国の台本に従って、現地に研究開発センターを設立したり、合弁企業を創設したり、特定の技術の移転や各種の援助を提供したりすることを余儀なくされている」
プライスウォーターハウスクーパースの研究によると、中国は、世界で成長の最も速い半導体市場を持ち、その他のハイテク商品の主要市場でもある。外国企業には、中国の同業者との協力に踏み切る強い動機がある。アナリストによると、これに対する北京の態度は明確で、中国による科学技術産業の建設に役立つ企業はその他の企業よりも歓迎されている。
これには3つのカギとなる原因がある。第一に、中国の科学技術産業が、先進的な米国企業と協力するレベルに到達したこと。第二に、中国側が投資や協力などの方式を通じて産業の成長を促進しようとしていること。第三に、米国のメーカーが、中国で成功するには、現地のパートナーによる中国市場へのアクセスの提供が不可欠だと考えていることである。
プライスウォーターハウスクーパースによると、近年の協力関係の背後にある最大の推進力は、中国が世界最大の市場となったことにある。「自動車やコンピューター、携帯電話、テレビなどどれを取っても、中国は最大の消費国であり、これは大きなアドバンテージとなる」
このような変化は、中国のパートナーを多くの企業が奪い合うといった状況も生み出している。業界関係者によると、中国は、先進的な電子産業を本土で保有する決意を固めている。外国企業は、そのような産業拠点構築の協力者となるか、市場の片隅に追いやられるかの選択肢しかない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年7月25日