「新しいデザインは人民元国際化に向けた取り組みの1つだ。今後海外での人民元の流通が拡大するにあたり、新たな偽造防止策とデザイン刷新が急務だ。デザインは一つの側面に過ぎないが、人民元に対する信用を高めるには、通貨価値の安定を確保する必要がある」。独ニュースサイトが10日に新百元札と絡めて報じたが、人民元国際化は海外でも議論の的となっているもようだ。
英メディアは6日、「人民元:勢いを増す通貨」と題した論説を発表。「2005年以来、米ドル対人民元相場の下落幅は30%を超えており、人民元は全世界で受け入れられている。中国本土以外での人民元預金も、香港、ロンドン、シンガポール、台北、ソウルを中心に増加している」と指摘した。
米ウォール・ストリート・ジャーナルは、世界の多くの地域で中国企業との決済に人民元を使用するケースが増えており、それも欧米に限ったことではない。」と伝えた。 国際銀行間通信協会(SWIFT)の統計によると、南アフリカでの人民元による決済額は過去12カ月で33%増加、過去2年間では191%増加した。2015年6月時点で、南アフリカと中国本土、香港間の直接決済は約3分の1が人民元建て決済で、前年同期比で11%の急増。南アフリカで人民元建て決済が増えているのも人民元国際化での一歩前進であり、人民元は世界の金融システムに急速に切り込もうとしている。