中国人民銀行(中央銀行)は12日、人民元の対ドル基準値を1ドル=6.3306元と発表、前日比1008ベーシスポイント低下、低下幅は1.6%となった。中国人民銀行が11日より人民元の対米ドル基準値の算出方法を変更することを発表して以来、基準値は11日に前日比約2%、12日に同1.6%それぞれ低下したことになる。京華時報が伝えた。
中国人民銀行の11日の発表を受け、市場アナリストは「今後の為替レートの変動に対する中国人民銀行の考え方を見る上で、12日の動向が鍵となる」との見方を示していた。中国人民銀行には、(1)12日の基準値を市場価格にあわせて1ドル=6.32元前後とし、人民銀行は強力な介入を行わない(2)12日の基準値を11日の1ドル=6.23元前後のまま維持し、基準値と市場相場を引き続きかい離させる--という2つの選択肢があった。結果、12日の基準値は1ドル=6.3306元だった。中国人民銀行は1つ目の選択肢を選び、中国が市場化に向けたレート改革を進めていく決意が示された。