中国の李克強総理は5月の南米4カ国歴訪の折に、ブラジルのリオデジャネイロにある地下鉄車両会社を訪問。吉林省長春市から納品された中国製の地下鉄車両に乗車し、快適性と安全性を確認した。「これは中国の設備製造業にとってチャンスでもあり、世界に通用するか試す機会でもある」と述べ、この地下鉄車両プロジェクトを中国・ブラジルの製造分野での国際協力の新たな模範とすると強調した。
製造分野での国際協力について、李総理は多くの契約を結んでいる。昨年末のカザフスタン訪問では、朝食の場でマシモフ首相と180億米ドル規模の大口契約で合意した。
6月の欧州訪問では、欧州委員会のユンケル委員長とともに中国・EUビジネスサミットに出席。李総理は講演で「2014年の中国・欧州間の貿易額は1日当たり17億米ドルを超え、年間では6000億米ドル超に上った。中国・欧州は世界の重要な経済国・経済共同体として共に製造業での国際協力を推進すべきだ」と述べた。
5月のブラジル、コロンビア、ペルー、チリの南米4カ国訪問では、インフラ、製造業などのプロジェクトについて総額1000億米ドル超の協力協議をまとめた。
6月の欧州訪問では更に多くの協力協議を締結。ベルギーとは総額180億ユーロを超える12項目の2国間協力を結んだ。フランスとは、第三国市場の共同開発や原子力分野での協力などについて共同声明を発表した。