彼らは投資の可能な資産が少なくとも600万元ある。彼らの海外資産は中国香港、アメリカ、カナダに集中している。彼らの多くが企業の創業や金融投資によって財を成している。彼らの94%が既婚者である。
中国のプライベートバンクは、彼らを「ネット・バリュー顧客」と名付ける。一般人は彼らを「中国人富裕層」と呼ぶ。以下で言及する「富裕層」は、中国のプライベートバンクにおける投資家を指している。姿を見せない各種各様の富豪は含まれない。
興業銀行は先ごろ、ボストンコンサルティンググループ(BCG)と共同で、中国のプライベートバンク発展報告書である「中国プライベートバンク2015」を発表した。代表的な18の省および市を調査範囲としながら、600万元以上の金融資産を持つ1200名あまりのネット・バリュー顧客を任意に抽出して調査した結果である。
BCGグローバル資産市場データバンクのデータによると、2013年から2015年の3年間、相対的に高かったGDP成長率、人口ボーナス、資本市場の急速な発展などの要因から、2015年末における中国の個人投資資産総額はおよそ110兆元になると予測される。そのうち、ネット・バリュー顧客の資産は全個人資産額の41%を占め、投資資産総額は44兆元に上る。今後5年、中国経済が「新常態」に突入することで個人資産の蓄積速度はスローダウンするが、年平均で13%前後の増加率を維持し、196兆元に増加すると予測している。
中国の金持ちはどの省で多いのか
――最も金持ちが多いのが広東、河北や河南が注目株、寧夏、青海が最少
レポートによると、2013~2015年の3年間で、相対的に高かったGDP成長率、人口ボーナス、資本市場の急速な発展などの要因から、中国の個人資産の規模は年平均成長率21%の急増を果たした。2015年末に中国の個人資産の総額は約110兆元に達すると見込まれる。ネット・バリュー顧客の資産はそのうち41%で、投資可能資産額は44兆元に上る。
今後5年、中国経済が「新常態」に突入することで個人資産の蓄積速度はスローダウンするが、年平均で13%前後の増加率を維持し、196兆元に達すると予測している。
ネット・バリュー顧客の地域分布図を見ると、沿海部地域は「旧銭」(資産の蓄積が数代続き、個人資産の大部分が資産継承によるもの)による富裕層が多い。中部地域(長江経済ベルト、京広鉄道沿線)の富裕層は今まさに勃興している最中である。今後5年以内に、高成長・高密度の地域は減少し、北京・上海・広東などの富裕地域の増加率は減速し、中国経済成長の重点は内陸地域に移ると予測される。四川、河南、内蒙古、重慶といった、個人資産規模の基礎が比較的良好で、かつ政策上のボーナスを受けている省は、ポテンシャルがさらに高まるだろう。
ネット・バリュー顧客の資産額から見ると、広東省、江蘇省、北京、山東省、上海、浙江の6地域の総額が23兆元で、全体の半分を占める。これら6地域は中国の個人資産が最も集中する地域といえる。なかでも広東省のネット・バリュー顧客の投資可能資産額は6兆円で、全国1位だった。河北、四川、河南など比較的豊かな地域のネット・バリュー顧客の資産額も1兆元以上となっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年8月29日