グローバル石油価格がここ数日にわたり続伸した。これについてアナリストはこのほど、石油・石油化学の関連産業の一部がコスト面で有利となり、短期的に収益が改善すると分析。原油価格の底打ちが確認されつつあり、石油・天然ガス事業を合併買収するチャンスが生まれているとしている。
中国国際金融有限公司はリポートで、グローバル原油価格の小幅な反発が、2種類の化学工業企業にとって好材料になるとの見方を示した。なかでも、石油由来ではない原料で生産する化学工業製品は、原油価格の上昇に伴い、最終製品の価格差が拡大すると予想し、メタノール、ポリ塩化ビニル、石炭液化油、石炭由来天然ガスなどの関連産業に恩恵が見込めると指摘。また、低価格原油の在庫が収益をもたらす石油化学産業として、アジピン酸、エチルメチルケトン、ブタジエン、プロパン脱水素(PDH)、プロピレンオキサイド、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、アクリル酸、パラキシレン(PX)、高純度テレフタル酸(PTA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)の関連産業を挙げている。