中国の李克強総理は昨日、「夏季ダボス会議2015」で企業経営者の代表と会見。その席上で、三菱商事の小島順彦会長が金融リスクについて尋ねたところ、「中国はすでに金融システム全体のリスクを封じ込めた」と応じた。
小島会長は、「株式市場や債務を含め、このところ中国のリスクが世界的に注目されている。中国政府は金融改革を推進するうえで、今後どのような措置を講じるのか?」と質問した。
李克強総理はこれに対して次のように回答した。「最近の国際金融市場の新たな変動は、2008年の世界金融危機の延長線上にある。中国の資本市場、特に株式市場は6、7月に異常な変動があったが、市場安定化措置を講じてリスクの蔓延防止を図った。現在は金融システム全体のリスクを封じ込めたと言える。このような手法は市場に取って代わったり、市場の役割を弱めるものではなく、国際的な慣行に従っただけで、中国の国情にも合っている。中国は今後も多層的な資本市場の発展を推進し、市場化と法に基づく環境整備を堅持する。公開性、透明性の確保に努め、長期安定的で健全な資本市場の発展を目指す。」