「李克強総理が示した中国経済が変動しながら上向いているとの見方に強く賛同する。中国経済は、その牽引役が投資から消費に移り、安定的な中高速成長を保つだろう」。新興5カ国(BRICS)が創設した新開発銀行(BRICS銀行)のレスリー・マスドープ副頭取はこのほど、中国の「経済日報」の取材に対してこのように述べた。取材時のやり取りは以下の通り。
■中国経済の成長見通しについてどのように考えているのか?
中国は、国内総生産(GDP)ベースで世界第2位の経済国となり、新興国市場の大きな需要創出に貢献している。我が国の南アフリカ政府も、政策的に重要な輸出市場として中国を開拓した。中国政府が構造転換や成長戦略など一連の政策措置を講じており、中国経済は新たな中高速成長期を迎えると確信している。
■新興国の経済成長トレンドは?
BRICSはここ10年にわたり、急速な経済成長を遂げたものの、グローバル資本の供給が経済の大きな制約となっていた。米ドル安は金融緩和につながったが、米ドルレートの変動で新興国経済が影響を受けている。