PwCの財務報告書によると、中国現地のタクシー配車アプリ市場で最大のシェアを誇る「滴滴快的」が、収入の3倍以上の赤字を計上した。英フィナンシャル・タイムズ紙(電子版)が9月9日に伝えた。
「滴滴打車」と「快的打車」が2月に合併し、滴滴快的になった。双方の財務データを見ると、滴滴打車の2015年1−5月の赤字額は3億500万ドル、快的打車は2億6600万ドル。計5億7100万ドルの赤字がこれまでのペースで増え続ければ、この合併した企業の年間赤字額は14億ドルに達する。
Uberも出血サービスを行っている。同社は今年6月、中国に今年10億ドルの資金を投じると発表した。そのうち多くは、運転手や乗客を対象とする割引やボーナスといった補助金に当てられる。同社は事業を60カ国に拡大した際に、この戦略で成功を収めた。
滴滴快的の今年1−5月の配車サービスの純収入は1億7500万ドルで、同期に支給した補助金は3億ドル以上にのぼる。この統計データに基づくと、同社は1件の取引により2.75ドルの赤字を計上することになる。
この2大企業は、配車アプリ市場の新規定が発表される前(年末頃を予定)に自社の地位を確立するため、激しい競争を展開している。
滴滴快的の純収入は昨年の15倍に達する可能性がある。昨年の収入は3000万ドルで、今年は1−5月の時点で1億8500万ドルに達しているからだ。
滴滴快的は、中国の配車アプリ市場の80%のシェアを占めていると発表。Uberのトラビス・カラニックCEOは、自社の市場シェアを30−35%としている。これは滴滴快的の合併前のどちらか、もしくは双方が、自社のシェアを高く見積もっていることを意味する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年9月11日