中国の習近平国家主席は9月22~25日、米国を公式に訪問した。「中国経済網」の記者が取材した複数の専門家は、習近平国家主席の訪米が新たな分野での中米提携の進展につながり、経済・貿易提携の「バラスト(安定装置)」が新型大国関係をさらに安定させるとの見方を示している。
米中貿易全国委員会(USCBC)が発表した2015年リポートによると、中国は現在、米国にとって、カナダとメキシコに次ぐ第3の輸出市場だ。米国の対中輸出はここ10年間に198%増加し、米国の貿易相手国のなかで伸び率が最も高い。中国税関の統計によると、2014年の中米貿易額は5500億米ドルに上った。また、投資も中米関係をつなぐ重要な役割を果たすようになってきた。2014年までに中米の各種投資額が1200億米ドルを超えるなか、中国企業による米国での直接投資も急拡大し、米国内での投資対象地域は45州に及んでいる。
中国社会科学院の名誉学部委員で米国研究所研究員の陶文釗氏は取材に対し、経済・貿易提携が、中米関係の「バラスト」と「スクリュー(推進装置)」になっていると述べた。中国が世界貿易機関(WTO)に加入して以降、中米の貿易が急速に発展し、貿易額は2001年の805億米ドルから2014年には5500億米ドルに拡大。中米経済の相互依存が持続的に深まり、経済関係の牽引役は、貿易から投資の段階に上がったとしている。