『ロシアNOW』の報道によると、ロシアは今年5月に、首都のモスクワから、ニジニ・ノヴゴロド、カザン、エカテリンブルクなど工業、科学研究の中心都市を経由する高速鉄道の整備計画を始動させた。この高速鉄道は最終的に中国の北京まで到達する構想だ。第1段階として「モスクワ~カザン」区間を建設する。
モスクワーカザン区間は全長770キロメートル。ロシアの7つの連邦構成主体を経由し、沿線住民は2500万人以上。全線で15駅を設置。戦略計画研究所の統計に基づき、稼働当初の数年間で旅客輸送量は延べ1050万人に上ると試算されている。
コンサルティング機関の予測では、2030年に「モスクワ~ニジニ・ノヴゴロド~カザン」高速鉄道の旅客輸送量は延べ1800万人に達する見通し。沿線の人口密度を考慮しても、これはかなり保守的な予測と言える。ロシア国内で、現代的な交通サービスに対する需要は極めて高い状況だ。例えば、ロシアの2大都市、モスクワとサンクトペテルブルクを結ぶ鉄道は、19世紀半ばに建設された路線を改造して09年に高速化されたが、旅客数は専門家の予想を大幅に超えた。利用者数は年間300万人を上回り、乗車率は80%以上。年間売上高は80億ルーブルに達している。