カナダのグローブ・アンド・メール紙は「中国の新たな経済エンジンが間もなく点火」と題した記事の中で、中国の経済成長率が予想を上回ったと報じた。これは中国人消費者の購買力によるもので、9月の小売は10.9%の伸び率を示した。第三次産業は現在、中国経済の51.4%を占めている。これは中国経済が「煙突工業」の建設から、より現代的な経済構造に転向したことを示している。
今年第1−3四半期のオンライン小売額は、前年同期比36.2%増の2兆5914億元に達した。そのうち非実物商品は43.6%増の4404億元。インターネットの新経済が、経済の力強いけん引力になっている。また新エネ車は2倍の伸び率を示した。産業構造において、ハイテク産業の1−9月の付加価値増加率は10.4%に達し、一定規模以上工業企業を4.2ポイント上回った。これは新たな経済・業態が力強い勢いを維持し、産業構造のアップグレードが加速されていることを示している。
英フィナンシャル・タイムズ紙によると、中国が重工業から消費に転向するに伴い、ある程度の減速が不可避になる。しかし実際には、中国経済のモデルチェンジは進展を実現している。まず大口商品の輸入量(輸入額ではなく)は安定している。また中国は消費活動が旺盛で、国慶節の長期連休中の小売・外食の消費支出は、前年同期比11%増の1700億ドルに達した。一部のオンライン旅行サイトの売上は、前年同期の3倍に達した。日本、韓国、タイなどには、中国人客が殺到した。旅行に出かけなかった人も、趣味のために支出した。中国の映画館の興行収入は5分の3増となった。中国政府は今月下旬に会議を開き、新たな五カ年経済発展計画を承認し、多くの政策が打ち出されることになりそうだ。これには消費財とサービスの消費刺激策、環境改善、国有企業改革が含まれる。しかし中国のような巨大にしてバランスが取れていない経済体が、経済を支える新たな枠組みを構築するには時間が必要だ。現状を見る限り、事は正確な方向にむかっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年10月20日