排気ガス不正問題の泥沼に陥っているドイツのフォルクスワーゲンは28日、第3四半期の連結決算を発表し、およそ4600億円の赤字を計上した。第2四半期の営業利益はおよそ4600億円、前年同期は4300億円だった。
それを受け、フォルクスワーゲンは、第3四半期に8940億円を不正ソフトへの対応に投じたことが巨額な損失につながったと説明。第1~3四半期の同社の利益は前年同期比64.5%減の4460億円だった。
マティアス・ミュラー最高経営責任者(CEO)は、「フォルクスワーゲンは信頼を取り戻す。また、資金流動性は十分であるため、不正ソフトの問題による財政負担は乗り越えられる」と話した。
また、連結決算によると、同社の第3四半期の生産台数は212万5000台で、前年同期比11.6%減、販売台数は3.4%減の239万2000台だった。第1~3四半期の同社の生産台数は744万台、販売台数は743万1000台で、ともに減少した。
フォルクスワーゲングループはドイツの自動車メーカー最大手であり、傘下にはフォルクスワーゲン、アウディ、スコダ、シアトル、ベントリー、ポルシェ、ランボルギーニなどの乗用車ブランド、スカニア、マンなどの商用車ブランドがある。米環境保護庁は今年9月、フォルクスワーゲンがディーゼル車の排気ガス試験で不正ソフトを使用したことを指摘した。フォルクスワーゲン、アウディ、スコダ、シアトルの4ブランドのおよそ1100万台のディーゼル車が排気ガス不正問題の影響を受けた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月29日