全国中小企業株式譲渡システム(新三板)上場企業の「天地壹号」は10月26日、割当増資を発表した。今回の割当増資により、持ち株比率が8割を超える同社の陳生会長の資産総額が、100億弱に上ることになる。北京大学出身の陳氏は、全国的に有名な「豚肉加工業者」でもある。陳氏が経営する「壹号土猪」の年間売上は10億元を超える。これを加味すれば、豚肉を加工して8年の陳氏の資産総額は、100億元を超えることになる。
北京大学の卒業生が豚肉を売って大富豪になる。これは若者を励ますサクセス・ストーリーであり、その主人公も伝説的な人生を歩んでいる。しかし北京大学の卒業生が豚肉を売ることは、これまで長く物議を醸す話題だった。世論の渦に巻き込まれた陳氏は黙々と取り組み、豚肉を売るという体裁の悪い仕事を、年間売上が10億元を超える大企業にした。
母校の面汚しから母校の誇りになった彼は、社会に教育を行った。特に全社会で「大衆創業・万衆革新」を推進する状況下、陳氏の経歴はさまざまな啓発をもたらしている。
まず、創業の選択はさまざまな圧力を乗り越える必要がある。創業を選択するならば、世俗的な観念と他人の目を気にせず、物笑いの種になることにも耐えなければならない。
次に、創業は流行を追うのではなく、潜在力を発掘するべきだ。創業の選択は大学の専攻の選択と同じで、人気があれば良いとは限らない。人から注目されないニッチな業界、期待されない分野は、大きな商機を秘めている可能性がある。
それから、創業の道は100%の熱意でもって歩まなければならない。陳氏は創業の際に業界の学問を究め、自社を美味のみを強調する企業から、美味・安全・健康を強調する企業にし、多くの消費者から注目を集めた。
我々は現在、大衆創業・万衆革新の新時代を迎えている。ハイテク製品のみを創業と呼ぶのではなく、科学技術の革新だけを革新と呼ぶのではない。人々へのサービスの質を高め、生活を便利にすれば、それは賢明な創業・革新なのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年11月1日