調査によると、ある化学企業の責任者は、中国経済が有効な調整策のもと成長を続けるとの見方を示した。機械設備メーカーも、中国が「新常態(ニューノーマル)」を目標に安定成長を続けるとみて、中国市場にはとても魅力があり、大規模な需要がまだ見出されておらず、これらを掘り起こして拡大する必要があると指摘。電器設備メーカーは、「中国製造2025」が製造業の発展につながる政策として自社にもポジティブな影響が及ぶことを期待していると話す。
また、総合商社の代表は、中国経済の成長速度が低下したものの、一定速度の成長を保っていると指摘。特に経済規模をみれば、成長率7%でもその成長分はマレーシア、フィリピン、ベトナムの国内総生産(GDP)の合計に相当し、中国の消費増につながると分析した。ある企業も、中国の消費者による海外ショッピングの状況から、中国では第三次産業が経済成長を牽引し、経済成熟の目印になると予想。現時点では日系企業のシェアが理想的な水準ではなく、掘り起こすべきビジネスチャンスがまだあるとみている。
日本企業の今後の中国事業に対するスタンスについては、回答22件のうち15件が投資拡大の意向を示し、現状維持は7件のみだった。多くの企業が、中国は依然として重要な戦略的投資先で、巨大市場の潜在力があるとみており、積極的にビジネスチャンスを探って中国での投資を拡大する見通しだ。