高速鉄道の輸出推進に向け、李克強総理は各国訪問時に精力的に高速鉄道を紹介しており、「スーパーセールスマン」と評されている。年初に中国北車集団長春客車公司を視察した際には、「中国南車と中国北車の『連合艦隊』で海外進出し、世界一の設備企業を目指す」と抱負を語っていた。
「企業連合による海外進出」は今や中国高速鉄道にとって有効な「攻略手法」となっている。中国南車と中国北車の合併前は、単独で進出するケースが多く、中国企業同士の「消耗戦」となっていた。
中国中車長春軌道客車公司の展示会責任者である楊光氏は、以前の海外市場では、中国南車と中国北車がそれぞれ競争入札に参加していたため、必然的に重複する部分があったと指摘。現在は中国中車に統合されたため、海外市場でも力を合わせて競争入札に参加できるようになったという。
中国中車の関係者によると、近年、同社の海外事業は30%以上のスピードで伸びており、海外シェアは現時点で10%前後に達している。年末には、中国高速鉄道の営業キロ数は1.8万キロに上り、世界の3分の2を上回る規模となる見込みで、中国高速鉄道の実績と成熟度についての海外での認知度は高まるばかりだ。