中国航天科技集団第五研究院北京衛星製造廠が製造した、中国初の全方向に移動可能な溶接ロボットが、2015年世界ロボット大会(World Robot Conference 2015)で初お披露目となった。人民日報が伝えた。
この溶接ロボットは「スマート移動プラットフォーム+フレキシブル溶接ロボット+レーザー追跡・動画モニタリングシステム」を中心とするスマート化されたフレキシブルな製造設備で、同タイプのロボットの中では世界をリードする水準に達している。スマート移動プラットフォームは独自の知的財産権を取得しており、二次元の平面上で自由に移動し、かつ高精度の測位と軌跡制御を実現する。溶接ロボットをスマート移動プラットフォームに置くことは、ロボットアームに走行可能な足を取り付けるようなものだ。ロボットの行動の軌跡は取り付けの位置や軌道の制限を受けず、操作状況に応じ自動的に調整できる。レーザー追跡システムを使うことで、溶接ロボットは溶接の変形などによって生じた継ぎ目の差などをリアルタイムで修正できる。操作者は溶接動画モニタリングシステムを使い、溶接・溶融池の情報をリアルタイムで入手できる。ロボットと操作者の交流により、溶接の過程がスマート化される。