「2LKの部屋で家賃は1000元。しかし、3週間経っても借り手が現れない」。陳さんは1年前、北京南西部の房山区燕山の部屋に投資した。北京の不動産価格はこの1年でかなり高騰したが、燕山付近の不動産価格は上がるどころか下がり続けている。
燕山エリアは北京の南西部に位置する。ここには北京で唯一の石油化学企業「燕山石化」がある。「当時の私の決断は間違っていた。北京北西部の万柳や上地あたりに投資すべきだった。この1年の北京の不動産価格で真っ先に下げ止まったのがここだった」と陳さんは切迫した口調で語る。陳さんによると、不動産価格の上げ下げは周辺に主要産業のあるなしに直接関係しているという。万柳と上地一帯は、中関村のITエリアに属しており、百度や新浪、騰訊などの国内大手ウェブ企業がある。 不動産購入の経験を通じて陳さんは、北京の従来産業と新興産業の交代劇を実感している。