「淘汰」と「移転」が北京と上海における伝統産業のキーワードだ。近年、北京は非首都機能を緩和させるため、後進的な産業の淘汰を加速し、製造業の一部も移転させている。 北京が今年発表した「新規産業の禁止と制限目録(2015年版)」では、一般製造業の退出を決断している。建材、化工など汚染が比較的大きな業界を淘汰することにしたのだ。北京・天津・河北省の共同発展計画に照らせば、非ハイテク・イノベーション型企業は北京外部に移転し、一部製造業の生産加工ポイントも移転することになる。
北京市のサービス産業は、2006年には早くもGDPの7割を占めており、2014年には78%に達した。上海のサービス産業は北京よりやや低いが、60%以上となっている。経済成長率におけるサービス産業の貢献率は70%を超えている。
一方、工業部門のデータで見ると、ハイテク産業や戦略性振興産業が工業経済の新たな成長分野となっている。前3四半期の北京における戦略性新興産業の成長率は2.6%で、一定規模以上の工業に対する貢献率は100%を超える。
注意すべきこととして、「戦略性新興産業の工業成長貢献率は100%だが、工業全体の成長率はマイナスだ。これは伝統産業が衰退して以降、新興産業がまだ完全に工業経済の屋台骨を支えるものになっていないことを示す」と唐勇氏は強調する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月2日