中国の税関総署の于広洲・署長はこのほど、国務院新聞弁公室が開催した記者会見で、「中国の税関は今後、『1ベルト、1ロード』(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の沿線国との貿易の利便性を一層向上させるため、さらに多くの国と、連携することで合意できるよう努力する。そして、連携の幅や深みを拡大させ、沿線国の税関と相互連結を行い、通関の効率を向上させる」との方針を示した。人民日報海外版が報じた。
中国の税関は現時点で、131の国と166点の提携契約書に調印している。多くの「1ベルト、1ロード」沿線国も含まれており、貿易の利便性が増している。于署長によると、中国の重慶とドイツ西部の工業都市デュイスブルクを結ぶ貨物鉄道「渝新欧」の沿線国であるロシア、カザフスタン、ベラルーシ、ポーランド、ドイツなどの税関と、直接的提携関係を築き、税関検査の回数を減らすことで、通関の迅速化を図り、輸送コスト低下につなげている。また、農産品を輸送する「グリーンルート」の設置を進めることで、新疆維吾爾(ウイグル)自治区などの地域の通関を迅速化できるようサポートしている。例えば、カザフスタンの税関と提携し、ここ2年間で、農産品の通関にかかる時間が90%も短縮された。
「人民網日本語版」2015年12月28日