27日に開かれた全国人民代表大会常務委員会(全人代常委会)会議で、「株式発行登録制度改革で<証券法>の関連規定を調整活用する権限を国務院に付与することに関する決定」が可決された。これを受け、2016年3月1日から中国で株式発行登録制度がスタートする。
株式発行登録制度の導入にともない、中国の資本市場にどのような変化が訪れるのか。そして、こうした変化に投資家はどう対処すべきか。
IPO(株式新規公開)効率が大幅に向上
中国証券監督管理委員会(CSRC)の開示情報によると、足元で上場審査待ちの企業が600社を超える。さらに、上海、深セン証券取引所の上場基準に適合する企業の数はそれを大きく上回っている状況だ。株式発行登録制度改革は、企業の株式発行・上場の登録条件、登録機関、登録プロセス、審査基準に関する制度を調整し、現在の許認可制を改める。企業上場の効率が大幅に向上する見込み。向こう数年にわたって、企業の新規上場件数が急速に拡大するとみられる。