人民元の対米ドルレートがこのところ持続的に弱まっており、オフショア市場でもオンショア市場でも大幅な下落傾向にある。だが業界関係者は、「ここ3日間の大波乱は国際外国為替市場にとってみれば正常で規則的な変動だ」との見方を示す。「経済日報」が伝えた。
元の対ドル基準値は6日に1ドル6.53元台を突破し、2011年4月以来の安値を記録した。オンショアスポット市場では、元対ドルスポットレートが1ドル6.54元を割り込み、6.55元のラインに迫った。オフショア市場では、ドルの対ドルレートはさらに値下がりして、1ドル6.67元の水準を割り込んだ。正月の休暇明けには、元の対ドルレートは3営業日足らずで約500ベーシスポイント低下し、オフショア市場のレートは約1千ベーシスポイントも低下した。
だが招商銀行の劉東亮シニアアナリストは、「ここ3日間の元の大波乱だが、元のオンショアレートの一日あたり平均変動幅は0.4%前後ほどで、国際外国為替市場にとってみれば正常で規則的な変動だ。多くの主要通貨の一日あたり平均変動幅は0.5%前後に達することもある。人民元は目下、極度の波瀾状態にはなく、これまでの抑圧状態から正常な状態へと戻りつつある。企業と個人は人民元が常態化する際の一日あたり平均200~300ベーシスポイントの変動に備える必要がある」と話す。