中国国務院の李克強総理が主宰して27日に開かれた国務院常務会議で、金融ツールの活用とイノベーションを通じ、工業の効率向上と高度化を支える方針が打ち出された。金融が実体経済へさらに貢献することにつながる重要な内容となる。
同会議では、ハイテク企業、重大技術・装備、工業強化などに対する金融機関の与信支援を誘導し、新たな成長エネルギーの創出を促進する方針が決められた。製造強国建設の金融支援指導意見をまとめ、エネルギー効率化向け貸付や排出権担保貸付などのグリーン融資の発展を図る。
これについてある銀行の関係者は、「第13次5カ年計画(2016-2020年)」期間に、中国経済の健全・安定・持続可能な成長を促進する重要な戦略的意義があるとの見方を示した。商業銀行が与信構造の調整、資源配分の拡大、サービスモデルの刷新を行い、自発的に足並みを揃えて経済の構造調整と産業構造の高度化を進める必要があると指摘。その上で、ハイテク企業などの成長に金融資源を注ぎ、銀行の与信構造の調整を国家の産業構造の高度化と合わせるべきとしている。