河北省藁城市屯頭村の入り口にある巨大な牌坊(鳥居状の門)には、「中国宮灯第一村」と書かれている。この村の幹部である白立偉氏(音訳)は、「中国で使用されている8−9割の提灯はここで作られている」と誇らしそうに語った。AFP通信が伝えた。
屯頭村はこの数ヶ月に渡り、かぼちゃ型の提灯を大量生産し、世界一の人口を誇る大国の、2月8日より始まる盛大な祝日を迎えようとしている。
屯頭村が提灯作りに特化してから、約40年の月日が流れる。ここでは大工場が林立していない。提灯は多くの個人の仕事場で作られる。多くの家庭が、繊細な金属フレーム、布もしくは絹製の「紙」、装飾などのうち、1種のみを集中的に生産する。
中国文化において、赤は幸運と幸福を象徴する。赤提灯は中国の都市部・農村部の各地にあり、最も重要な場(結婚式、開店記念、新年)で輝きを放つ。
白氏は、「祝祭日のピーク期の他に、特殊な注文を受けることもある。例えば北京の故宮で飾られる提灯などだ。私たちは毎年数千万個の提灯を生産しているが、そのほぼすべてを売り切ることができる。また東南アジア、米国、日本にも一部が輸出されている。提灯は村にとって、経済の支柱の一つになっている」と述べた。
伝統に基づき、提灯の表面には「福」「和」「家」など縁起のいい文字が書かれる。しかし近年、これらの字は政府の政策による影響を受けている。中国各地の家庭内では、新年を迎える提灯に「民主」「平等」「法治」「愛国」などと書かれている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月12日