中米の科学者、微生物のテレポーテーションを計画

中米の科学者、微生物のテレポーテーションを計画。

タグ: テレポーテーション 微生物 清華大学

発信時間: 2016-02-12 11:30:40 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

映画「スタートレック」に登場する、エンタープライズの船員を別の場所にテレポーテーションさせる装置が印象的だが、この技術はかつてないほど人類に近い存在となっている。

スペイン紙『ABC』によると、米パデュー大学と清華大学の研究者による科学研究チームは、世界初の生きた微生物のテレポーテーション計画を立てた。生きた人をテレポーテーションさせる方法を探る中、この研究は一つの重要な進展となった。

研究者の李統蔵氏(音訳)と尹璋琦氏(音訳)は、電気振動装置と超電導集積回路を使い、この壮大なる目標を実現しようとしている。研究者はまた、「シュレーディンガーの猫」という理論が説明している状態を作ろうとしている。この状態により、ある微生物は同じ時間に、2つの場所に置かれることになる。

オーストリアの物理学者であるエルヴィン・シュレーディンガーは1935年、ある思考実験を打ち出した。まず箱の中に猫を1匹入れる。箱の中には毒入りの容器と放射性粒子を発生させる実験装置が入っている。ラジウムが一定時間内にアルファ崩壊することによって粒子が発生する確率は50%だ。アルファ崩壊により毒ガスが放出されれば、猫は必ず死ぬ。しかしアルファ崩壊が起きず猫が生きている可能性も50%ある。量子物理学の用語を使うと、猫は生と死の2種類の可能性の重ね合わせの状態にある。箱を開けなければ、猫が死んだかどうかは分からない。開ける前、猫は生と死の2種類の状態にあると言える。箱を開けることでこの重ね合わせを解消し、どちらかの可能性を確認できる。

シュレーディンガーの理論は人々に初めて、量子力学の奥深い矛盾を示した。量子力学の王国においては、各種粒子が重ね合わせの状態にある。これは研究者にとって当たり前のことであり、さまざまな「ありえない」現実に慣れる必要がある。例えばある電子は同時に複数の地点に存在する可能性があり、粒子と粒子がどれほど離れていても直ちにつながる可能性がある。さらには、タイムトラベルができる粒子もあるかもしれない。シュレーディンガーの思考実験に基づき、物理学者は数十年に渡り研究を続け、量子宇宙に特有の法則を理解することで、これを実際の世界に移そうとしてきた。私たちと周辺のすべては、量子でできているからだ。

李氏は、「我々はある微生物を同時に2つの場所に出現させるシンプルな方法を提案した。また生物の量子状態をテレポーテーションさせる方法も打ち出した。我々の研究がその他の研究者を啓発し、微生物の量子テレポーテーションの可能性、同問題の未来の様々な可能性について真剣に研究してもらえればと思う」と話した。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月12日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
iphoneでもチャイナネット!

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで
 

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。