アフリカ北東部のジブチ共和国に、「人民日報」の記者が3年ぶりに訪れた。世界でもっとも発展が遅れている国とも言われているジブチの様子は一新。首都ジブチ市の町が整然と整備され、タクシーも以前ほどボロボロではなくなった。道行く人々の表情すら明るくなっている。
人口がわずか91万人のジブチは2014年11月に「2035年ビジョン」を発表。紅海からインド洋への出口であるバブ・エル・マンデブ海峡を抑えるジブチは戦略的な地理条件を生かし、20年以内にエリアで海運港湾・商業の中心になることを目標に掲げた。目指すのは「東アフリカのドバイ」。中所得国の仲間入りを果たそうとしている。
20年でもっとも発展が遅れている国から中所得国への躍進。与党・進歩人民連合の総書記でジブチ政府の経済・財政相を務めるIlyas Mousssa Dawaleh氏は「人民日報」の取材に対し、「荒唐無稽の夢ではない。わが友人、中国から協力と支援が得られるためだ」と、自信満々に語った。Dawaleh氏によると、中国の支援のもと、鉄道、港湾建設や水道、ガス供給などのプロジェクトが進められている。ジブチは「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)構想を追い風に、飛躍的な発展を目指している。