国家統計局はこのほど、社会消費財小売データを発表した。データによると、2015年の国内化粧品小売額は前年比8.8%増の2049億元に達し、同期の6.9%の経済成長率を上回った。中国は米国に次ぐ、世界2位の化粧品市場になった。これまでの外国ブランドの独占と比べ、中国化粧品市場では無視できない「中国の力」が台頭しようとしている。
地場メーカーが追い上げ
百雀羚が1億8000万元で音楽番組「中国好声音」の独占スポンサーになり、上海家化がアリババと戦略的提携関係を結び、自然堂が人気女優の姚晨をイメージキャラクターに採用した。地場メーカーは近年積極的に事業展開し、国産品が再び消費者から注目されるようになった。
コスメ業界関係者は、「地場メーカーの台頭は、消費者が国産品と東洋文化を再評価し、現地の商品の品質とブランド価値を客観的に評価するようになったからだ。これはまた、地場メーカーの全体的な競争力の強化によるものだ」と分析した。
ネット通販が武器に
国内化粧品市場の激しい競争において、電子商取引の発展が地場メーカーに大きなチャンスを与えている。公開されたデータによると、百雀羚は昨年11月11日(独身の日)に1億800万元の売上により、コスメ類の売り上げナンバーワンとなり、アリババのB2B「天猫」の単日・単店舗の売上で1億元を超えるブランドとなった。
化粧品業界のアナリストは、「2015年の中国化粧品市場の成長において、大衆化粧品の国際ブランドによる寄与は限定的だった。地場メーカーは長期的な蓄積により、販売チャネル、マーケティング、PRなどの面で国際ブランドと正面から競争できるようになった。これは大きな変化、転換点だ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月29日