中国の人力資源・社会保障部(人社部)など政府各部門は、養老保険基金の投資・運用に注力する姿勢を鮮明に打ち出している。人社部関係者はこのほど、「養老保険基金は国民の生命と老後生活を守る大事な資金だ。『社会保険法』では運用の安全性、完全性、効率性の確保について明確に規定している。政府部門も常にそれを念頭に入れている」と語った。人社部と財政部は養老保険基金の投資・運用について、監督・管理体制・制度の整備を通じ、運用の安全性を最大限に確保する方針を示した。
また、人社部は「養老保険基金の投資・運用で資産価値の維持と向上が図れる。基金の“収入”が拡大すれば、養老金(年金)の給付も一層確保できる。最終的な受益者は養老保険の加入者だ」と指摘している。
人社部の試算によれば、年金の投資・運用規模は約2兆元に達する。株式運用比率の上限が純資産の30%に設定されていることから、約6000億元の資金が株式市場に流入する見込み。