グーグル社は2月29日、同社の無人運転(自動運転)車とバスが2月中旬に軽微な衝突事故を起こしたことについて、無人運転車の側が「一定の責任を負う」ことを明らかにした。
グーグルの無人運転車が事故で責任を負わなければならなくなるのはこれが初めてとみられる。
グーグルが2月23日に米国カリフォルニア州車両管理局に提出した事故報告書によると、この事故は2月14日、グーグル本部のあるシリコンバレーのマウンテンビュー市で起こった。
グーグル社はこの日、レクサスを改造した無人運転車の走行テストをマウンテンビュー市の公道で行っていた。車両が比較的広い車道を走行していた際、前方の路上に砂袋を発見したため、左側によけようと道路の中央側に進もうとしたが、バスの右側とぶつかった。幸いなことに双方の車両にけが人はいなかった。
カリフォルニア州の法規によると、無人運転車のテスト人員は前方の座席に座り、必要の際にはハンドルを操作して自動車を制御する必要がある。だがグーグル社によると、テスト人員は、バスが減速して道を譲ると考えたため、ハンドル操作は行わなかった。
AP通信によると、事故報告書ではどちらに間違いがあったかは書かれていないが、グーグル社は、29日に発表したもう一つの声明の中で、「一定の責任を負う」ことを認めている。
グーグル社は、巨額を投じて無人運転車技術の開発を進め、公道での走行テストも行っている。ここ数年、グーグルの無人運転車は十数件の軽微な事故に遭遇しているが、ほかの車両に追突された事故がほとんどだった。
「(これらの事故のうちグーグル社の)無人運転車自身(の間違い)によって起こったものはない」とグーグル社は昨年11月に表明していた。
米国消費者権益保護団体「Consumer Watchdog」のジョン・シンプソン氏は、この最新の事故で、グーグルの無人運転車が公道での運転を許されるべきでないことが一層明らかになったと主張している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年3月5日