今年の「両会」(人民代表大会、政治協商会議)では、広東・香港・マカオ自由貿易区の建設に注目が集まった。昨年3月、中共中央政治局は、広州南沙・深セン前海・珠海横琴の3つのプラットフォームからなる広東・香港・マカオ自由貿易区の設立を審議・採択している。10日、全人代マカオ代表でマカオ立法会議員の高開賢氏が「環球時報」記者の取材を受け、マカオ経済に対する自由貿易区の役割について自らの見方を語った。
――広東・香港・マカオ自由貿易区はマカオ経済の発展にとっていかなる意義を持っているか。
現在の状況から言えば、自由貿易区の横琴エリアが、マカオに対する大きな牽引の役割を発揮している。マカオの若者の起業から企業による横琴での投資まで、すでに多くのプロジェクトが展開されている。マカオは空間的に比較的限られており、横琴はマカオに優れた「後方基地」を提供している。マカオは現在、「一つのセンター、一つのプラットフォーム」としての役割を高めている。「一つのセンター」とは観光レジャーセンターを指すもので、横琴ではすでに、多くのレジャープロジェクトが展開されている。横琴は今後、マカオの発展を支える拠点として、マカオ観光の発展を大きく後押ししていくこととなる。「一つのプラットフォーム」とは中国とポルトガル語諸国のプロジェクトにサービスを提供するプラットフォームを指す。マカオは横琴を通じて、大陸部の企業と協力できるだけでなく、世界の企業ともより一層協力し、発展していくことができる。
――マカオのカジノ業の最近の発展はどうか。位置付けにはどのような変化があるか。カジノ業のほか、マカオはどのような産業の発展を望んでいるか。
カジノ業の位置付けは変わっていない。カジノ業は依然として中核となる産業であり、マカオ経済の多元化発展を引っ張る産業となる。カジノ業のほか、マカオは現在、分化・クリエイティブ産業や展示会産業、漢方医薬産業などの発展を進めている。
――大陸部と香港との間の政治的な要素について、「中環占拠」などによって大陸部と香港・マカオとの協力に影響が出ると憂慮する声もある。これをどう考えるか。マカオは今後もさらなる中央の政策支援を望んでいるか。
マカオは現在、穏やかな発展を続けている。国家もすでにマカオに大きな支援を与えている。85平方キロメートルの海域が与えられたことは、海洋経済のさらなる発展を可能とするもので、注目点の一つとなっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月16日