中国人民銀行の周小川総裁は24日、ボアオ・アジアフォーラム2016年年次総会のサブフォーラム「モデルチェンジ中のG20 世界のビジョン・中国のプラン」に出席した際に、次のように述べた。
現在の世界経済は回復の原動力が乏しい。今年のG20サミットはマクロ政策の調整について議論する。金融政策は重要だが、これに過度に依存することはできず、財政政策の力を発揮する必要がある。
金融政策について、一部の国は量的緩和策を実施し、一部の国は量的・質的緩和策を実施している。また一部の国は、ゼロ金利政策を実施している。今年のG20では量的緩和策の効果、量的緩和策を将来的にいかに終了させるか、それからその「波及効果」について検討する。一部の国は量的緩和策を開始したばかりで、見守る必要がある。以上については、議論によりマクロ政策の調整を強化する必要がある。
金融政策は重要だが、これに過度に依存することはできず、財政政策の力を発揮する必要がある。財政政策は最近、より重要な力を発揮している。各国の財政政策の余地が異なるため、どの状況下、例えば赤字率もしくは負債率がどの程度に達した場合に、財政政策をより多く運用する余地があるかについて議論しなければならない。支出以外にも、財政政策には収入がある。徴収できる税を徴収し、これらの政策を実施する余地が生まれる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月25日