今回の家電博覧会で、美的と海爾は相次ぎ「スマート化」戦略を発表。水面下で熾烈な競争がすでに幕を開けている。海爾集団董事局の梁海山・副主席は、「インターネットの普及でビジネスモデル、製造モデル、消費モデルが一新され、家電業界はモデル転換を迫られている」との見方を示した。海爾は世界初となる完全にオープンで開放的なプラットフォームの構築を切り口に攻勢を強めている。それに追随する形で、美的もプラットフォームの開放を発表し、さらに「ディセントラリゼーション」の概念を打ち出している。美的はソフトウェア開発キット(SDK)の公開に踏み切り、第三者企業によるダウンロードが可能となった。
北京高盛吉獅文化伝媒有限公司の馬俊頴・チーフアドバイザーは、「製品けん引型企業の美的にとって、戦略提携パートナーの引き込みが必要だ。一方、資金力の強い海爾集団も今後、買収に乗り出す頻度が高くなる可能性がある。スマート家電をめぐる競争はさらに激化する。傘下に置かれた日系企業がその触媒になるのかもしれない」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月28日