注目されているアジアインフラ投資銀行(AIIB)の第1弾の投融資プロジェクトは今四半期に始動する見通しだ。
世界経済が低成長に陥るなか、中国が推進している「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)沿線でのインフラ建設プロジェクトに各国から高い関心が寄せられている。欧州投資銀行(EIB)、欧州復興開発銀行(EBRD)、アジア開発銀行(ADB)、世界銀行といった国際金融機関や、ロシア、インド、EU(欧州連合)などはAIIBとのプロジェクト連携を急ぐ。世界の資本市場で複数の「重量級」プロジェクトが浮上している。
国際金融機関が連携に強い意向
AIIBの金立群・総裁は公の場で、今年第2四半期に第1弾のプロジェクト融資がスタートすると表明。これを受け、複数の国際機関がAIIBとの連携・協力を強める意向を示した。
欧州投資銀行のホイヤー総裁は5月に北京を訪問し、AIIBと協力する機会を探りたいとしている。ホイヤー氏は、中国が主導するAIIBについて、欧州投資銀行の内部でも多くの議論が行われ、双方にとって適切なプロジェクトがあれば、協力や共同融資を行う可能性があると語った。