また、アジア開発銀行もAIIBとの連携に興味を示し、それによる地域発展への相補効果に期待を寄せている。同行の中尾武彦・総裁は先月末、AIIBとの共同融資について言及し、「AIIBで今年第2四半期に初となる投資プロジェクトが承認される見通しだ。AIIBとADBの共同融資を前提に、現在は準備が積極的に進められている」と述べた。中尾氏はまた、中期的にアジアで資金需要が増えれば、「今後は増資が必要となる」との見方を示した。
次第にプロジェクト詳細が浮き彫りに
注目されている第1弾プロジェクトの詳細はまだ公表されていない。ただ、プロジェクトへの参加に待ちきれない各側の発言などから協力の青写真が浮き彫りになりつつある。
ロシアの通信社・スプートニクが3月末に伝えたところによると、ロシア極東発展基金の責任者は、同基金がAIIBに対しロシアにおけるプロジェクト19件への共同投資を提案することを明らかにした。必要される投資額は90億米ドルに上る。
同責任者によれば、投資プロジェクトは主に採鉱分野のインフラ施設、国際交通回廊、港湾、空港の建設などに集中しているという。